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代表者コラム

2013年07月09日 成年後見ってどんな制度?②

成年後見ってどんな制度?

-高齢者のお金の管理 こんなに身近にあるある話②-

 

前回の話では、成年後見人をつけていなかったので故人の遺志を通すことができなかったばかりでなく、今後の親戚関係に暗い陰を落とす事となってしまった話でしたが、当然成年後見人制度を活用されている方もいらっしゃいます。

Sさんの旦那さんは自営業を営み、一代で年商数億の会社にまで築き上げたやり手社長でしたが、長年の持病がたたり昨年永眠され、そのご遺産はすべて高齢の奥さん(Sさん)に残されることとなりました。

Sさんはお子さんがいらっしゃらなかったので、体の自由が利かなくなってきたことから施設に入る事になります。

ここでSさんは自分の身体の事もあるので今後の財産管理をどうしようかと考え、施設に預けるのも今一つ信用できないということで、縁あって私どもにお声掛けいただき後見人をお受けしました。

こうしてSさんの健康状態の様子をお伺いしたり、本人のご意志に基づきお金の管理をし、今年お亡くなりに慣れた際にも、ご本人の遺言通りのお葬儀も行うことができました。私どもとしても、Sさんのご意志を最期まで貫くことができて、大変達成感のある仕事でした。

 

ただ、Sさんには弟さんがいらして、奥さんもお子さんもいらっしゃったのですが、お葬儀の時にSさんのご遺産について詰め寄られる事がございました。身寄りのないSさんの遺産は当然自分が受けとるものとお考えだったようです。

当然私どもはSさんのご遺言の内容を、法的な観点からもお話させていただきましたが、弟さんはそれからも幾度となくお電話をしてこられました。

こういった話はよくある話で、Sさんはたまたま後見人の相談をされたのでよかったのですが、ほとんどの方がご自分の財産を思う通りにできない事が多いのです。

 

とはいっても、もしあなたが弟さんだったら?となると気持ちが分からないこともない。と思う方もいらっしゃるのではないのでしょうか?

確かに、ご家族も抱えていらっしゃいますし、お金はあって困るものではありませんのでこの話は特異なケースではありません。

ですので、ご本人の財産管理もご本人の責任の範疇と考えても間違いありません。

 

高齢の方や、ご自身の将来で不安や疑問を持ってらっしゃる方、みなさんの生活の一部として、お気軽にご相談ください。

 

                          勝 司法書士法人

                          代表社員 勝猛一

 

成年後見ってどんな制度?-高齢者のお金の管理 こんなに身近にあるある話①- に続く