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代表者コラム

2015年09月15日 任意後見は、頭の保険

任意後見は、頭の保険

私は、日ごろ成年後見の現場に携わっています。
高齢になり、認知症や、体力が落ちて、自分の判断能力が衰えてきたら・・・・という不安を感じている方も多いのではないでしょうか?

自分の事が分かったまま、ぽっくり死にたい・・・いわゆる「ぴんぴんころり」が理想だと皆さんおっしゃいます。
しかし、そんな魔法のようなことはできませんよね。ぽっくり寺などと言われるお寺の参拝客が引きも切らないというのは、神頼みしかないという切実な思いの表れなのでしょう。

さて、日本の現実はというと、医療技術の発展と生活環境の向上により、世界一の高齢社会です。

皆さんは、平日の昼間、公園や川べりを散歩されることがありますでしょうか。
ほとんどが高齢者です。まったく驚愕する状態です。(東京23区以外)
これは、純粋に素晴らしいことでもありますが、身体的な長寿の背景に、脳の機能がついていっていないという問題があるのではないでしょうか。

そのため日本では、平成12年に身体的な衰えのために介護制度ができ、脳の衰えのために成年後見ができました。

昔は家族や一族で高齢者を支えるのが当たり前の社会でしたが、今や少子高齢化が進み、家族で高齢者を支えることができず、社会の仕組みとして介護制度や後見制度ができたのです。

最近、個人情報の問題や法令順守の風潮の中で、高齢者の代わりに家族であろうとも契約ごとや金融機関でのお金の出し入れができなくなっています。
また、寂しい高齢者を狙っての訪問詐欺やオレオレ詐欺などが頻発しています。

この社会状況の中で、自分のお金を自分のためにしっかり使い、自分らしく生きるためには、成年後見制度の中でも『任意後見』という制度を準備しておく必要があるでしょう。

しかし、現実は、すでに認知症などで判断能力が衰えてしまってから、裁判所に後見人を選任してもらう法定後見が多く、一般の方も後見といえば法定後見だと思っています。

法定後見は、後見人に選ばれた方が、あなたの事を何も知らないのに、あなたの預貯金や株式、不動産の権利証などの財産を預かり管理します。
当然、法定後見人は、あなたの事を知らないので、あなたの財産を預かっても、あなたの希望の通りにあなたのお金使うことはできないでしょう。

でも、本当は、あなたが高齢になっていく段階で、どのようにお金を使い、どのようにこれから生きていきたいのか、終末期には延命治療をするのかしないのか、などの意思を伝えてくれる人、それも法的に正式な代理人がいてくれた方が安心ですよね。

 

もしもあなたが認知症になった時に、あなたが選んだ正式な代理人に、どんな生活、どんな事を代理でしてもらいたいのか、をあなたの判断能力がしっかりしているうちに、今のうちに決めることができる。これが任意後見の制度です。

「もしもの時」のために、「今のうちに」・・・このフレーズを聞いたことがありませんか。そう保険です。

もしも病気になったら、ケガをしたら・・・その時のために身体の保険に入るように、任意後見という制度は、もしもの時のために脳の保険に入るということなのです。

自分が元気で判断能力がしっかりしているうちに、任意後見という保険に入り、これからの人生を、一日でも長く自分らしく生きるために使ってみてください。

                           勝司法書士法人                            代表社員 勝猛一