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権利の窓

2018年02月16日 拒否権付株式について

 

   今回は、拒否権付株式についてお話させて頂きます。

拒否権付株式とは、株主総会又は取締役会決議事項について、

当該決議のほかにその種類の株式の種類株主総会の決議を必要

とすることを内容とすることができ、当該内容のある種類株式

のことをいいます。

これによりまして、ある一定の株主総会決議事項については、

株主総会の決議だけでなく種類株主総会の決議を要することに

なりますので、たとえ株主総会において承認可決された議案で

も、拒否権付株式を有する種類株主による種類株主総会におい

ては同内容の議案が否決されるということが生じます。

そのため、条文上の文言ではありませんが、「拒否権」が与え

られた株式として、拒否権付株式と言われたりします。

 

IPOにおける利用例

 

投資を受けるベンチャー企業側からしますと、会社の行為に

対して株式の過半数すら保有しない少数株主より制限を加えら

れるし、そうでなくても投資契約で一定の制約を受けることが

あるため、なるべく付けたくない種類株式の内容である一方で、

投資をするベンチャーキャピタルをはじめとする投資家からし

ますと、投資をしている以上はなんら手当をしないと歯止めを

かけられないため一定の行為に制限を加えたいとするニーズが

生じます。

そのような中で設計される内容といたしましては、会社の根

幹にかかわる事項、たとえば、組織再編・定款変更・増資・減

資・会社の解散などに限定して用いられるケースが多いものと

いえます。また、あえて種類株式の内容とはせずに、株主間契

約ということで株主間の取り決めとするケースも見られます。

 

ご利用にあたっての注意点

 

株主総会決議の他に特定の種類の種類株主総会決議を要する

こととなりますので、手続き的負担は増えます。

従いまして、決議事項ごとに種類株主総会の決議を要するのか

どうか判断が必要といえそうです。

そのような判断を決議事項の都度しないよう、種類株主総会

は特定の種類の株主にとどめ、定款で予め種類株主総会の決議

事項を極力排除するように設計することも一案と考えられます。