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代表者コラム

2020年03月30日 成年後見制度の最新ニュース

今年(2020年)312日に最高裁判所から、昨年(2019年)末までの成年後見関係の概況が発表されました。

法定後見人に親族が選ばれたのは、昨年の発表では、23.2%でした。

後見人には、「身近な親族を選任することが望ましい」。後見人になった家族の不正などを背景に弁護士ら専門職の選任が増えていたが、この傾向が大きく変わる可能性がある。という内容の記事が、昨年の3月に、新聞に掲載されました。
この記事を読んで、親族が後見人に選任される割合が増えるのだろうと思って今年の発表を待っていました。

そして、今年の発表で、親族が後見人に選任されたのは、21.8%です。
親族が選ばれる割合が高くなるどころか、更に、1.4%下がりました。どうやら裁判所は、親族を後見人に選任するつもりは、無いようです。

 

わかりやすく説明します。

成年後見には、2つの制度があります。

  1. 本人の判断能力がしっかりしている間に、自分で後見人を決めておいて、本人が
     認知症などになるとスタートする「任意後見」という制度
  2. すでに認知症などで判断能力が衰えている人に家庭裁判所に後見人を選任してもらう
     「法定後見」という制度

 

法定後見は、更に、3つの類型があります。

  1. 後見類型 (自分の家族の顔もわからない程度)
  2. 保佐類型 (お金の管理ができなくなっている程度)
  3. 補助類型 (物忘れの程度を越え一人暮らしが心配になっている程度)

現在、成年後見全体での利用者数は、224,442人で、その内訳は

  1. 後見類型 171,858人
  2. 保佐類型 38,949人
  3. 補助類型 10,983人
  4. 任意後見、2,652人(任意後見がスタートしているもの)


誰が法定後見人に選ばれるの?

法定後見人は、家庭裁判所が選ぶのですが、誰が選ばれるのでしょうか。
皆さんの感覚では、子どもなどの「親族」が、後見人になるのだろうと考えているのではないでしょうか。この制度ができた平成12年頃は、その通りで、80%くらいは親族が後見人に選任されていました。
ところが、横領などの問題で、親族はだんだん選ばれなくなり、昨年(2019年)の発表では、23.2%しか選ばれていません。
後見人の多くには、本人のことを知らない司法書士や弁護士などが選ばれているのです。

そこが問題視されて、昨年の3月に、後見人には「身近な親族を選任することが望ましい」。後見人になった家族の不正などを背景に弁護士ら専門職の選任が増えていたが、この傾向が大きく変わる可能性がある。という内容の記事が新聞に掲載されました。
これで、親族が後見人に選任される割合が増えるのだろうと思って今年の発表を待っていました。

そして、今年の発表で、親族が後見人に選任されたのは、21.8%と、親族が選ばれる割合が高くなるどころか、更に、1.4%下がりました。
どうやら裁判所は、親族を後見人に選任するつもりは、無いようです。

この最高裁の発表からわかることは、認知症になった親の法定後見人に子どもがなるには、任意後見契約をしておくしかないということです。
判断能力がしっかりしている間に、任意後見契約で、任意後見人を指定しておきましょう。

勝 司法書士法人
代表社員 勝猛一