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権利の窓

2006年01月17日 民法入門7 「がんばれ補助者内藤君 其の五」

権利の主体(1)自然人 制限行為能力者の相手方の保護 ―民法入門7―
「がんばれ補助者内藤君 其の五」

内藤君「正月は勉強できなかったなあ~それにしてもドラクエおもろかったよな。くくく」

年明けからしばらくたったのに、休みボケが抜けない内藤君。

岩間 「内藤君。あれ?おーい内藤君!」

内藤君 「(またお呼びだ・・なんだろう)」

岩間 「なんだいるんじゃないか。ところで、例の・・」

内藤君 「見積りですか?それならさっきFAX・・」

岩間 「いやそうじゃなくて、年末からしばらく続いた、制限能力者の件なんだけど、」

内藤君 「ああその件ですか。(ホッ)」

岩間 「せっかくだから勉強ついでに、教えときたいことがあってね。」

内藤君 「まだなにか足りない部分があるんですか?」

岩間 「いや、制限能力者の保護については君はだいぶ詳しくなったと思うんだけど、何か変だと思わないかい?」

内藤君 「変?いや、弱者を守るすばらしい制度だと思いましたけど・・」

岩間 「そうだね。要件を満たせば制限能力者がした法律行為は無かったことにできるんだものね。」

内藤君 「そう、それってものすごく強力な制度ですよね・・・あれ?ちょっとまてよ。」

岩間 「ふふ、少し気づいたかな?」

内藤君 「そういえば、制限能力者だと気づかずに取引きした相手方はたまったものじゃないですよね。」

岩間 「その通り。例えば制限能力者から物を買った人が、いつ契約自体を取り消されるかびくびくしないといけないとしたら、そんな取引は成り立つだろうか」

内藤君 「怖くて商売できませんよね」

岩間 「そうだね。制限能力者の保護と共に、取引をした相手方の保護が必要になってくるね。」

内藤君 「確かにそうですね!例えば?」

岩間 「相手方は、制限能力者又はその保護者に対して、一ヶ月以上の期間内に、追認(法律行為を確定させる行為)するかどうかの催告をすることができるんだよ。」

内藤君 「なるほど、期間を定めておけば、いつまでもおびえないで済みますね。」

岩間 「小さい時、こっそりお店にゲームソフトを売りにいったら、お母さんのサインとハンコをもらってくるように言われたことはないかい?」

内藤君 「あります!ああ、なるほど、それは保護者に追認させてたってことなんですね・・って、何で分かるんですか!?」

岩間 「君はゲーム好きで有名だからね。正月も勉強せずにゲーム三昧だったそうじゃないか。」

内藤君 「いや、ちょ、ちょっとだけ違う世界に冒険に出てるだけですよ~(汗)」

岩間 「やれやれ、この分だと今年も期待できそうにないな・・。内藤君、他にも相手方の
保護制度はあるんだよ!勉強しとくように!」

(作成者 前川 量平)